『拳の先』角田光代、読みました。

ボクシング雑誌元編集者の空也

休刊を機に念願の文芸部に異動。

ボクシングから遠ざかっていたが

編集者時代に通っていたボクシングジムに

あるきっかけで顔を出すようになる。

旧知の仲のボクサーとジムで出会ったいじめられっ子の少年を軸に

物語が展開します。

 

角田さんの作品は女性が主人公のことが多く

今回は違う感じだなぁと思い読み出したのですが、

前半は別に悪くはないのですが

なかなか読み進まなかったです。

でも、後半になると面白かったです。

 

私はいじめられっ子ののんちゃんの事がとても気になってしまった。

のんちゃんは、いろいろ悩んだ末に転校する。

親にも話せず、空也だけに話していた話を

転入にあたって転校先の校長先生に話す。

空也の存在も大事だったけど、この校長先生のような存在がなければ

どうなっていたのだろうと思った。。

現実は。。

 

また、本当に申し訳ないですが、

いじめられっ子にとって親の存在って言うのは。。

親はもちろん、だいたいの場合、子どものためを思って行動しているのですが、

それが裏目に出ると言うか。。

親が学校を訴えるニュースを見ることがあるが、

もちろん、学校、先生、いじめっ子、傍観者の同級生が悪いと思う。

でも、何かモヤモヤします。

本人が話さない隠していたとして

何も気がつかないっておかしい。。

何もでないとして

その深刻さをわからないのは、おかしい。。